映画業界に限らず大手チェーンという大きな系列である以上は同じデザインになりがちなのはあるあるですが、そんな中でも内装にこだわっている映画館もあります。
今回は映画を鑑賞する前から気分を高めてくれるような凝った内装をしている映画館を紹介していきます。第一弾はTOHOシネマズ(Part1)から。
1.コンセプトは映画の宮殿「TOHOシネマズ日比谷」
画像引用:TOHOシネマズ 日比谷:施設紹介 || TOHOシネマズ (tohotheater.jp)
TOHOシネマズは言わずと知れた東宝グループのシネコンチェーンです。そんな東宝グループのお膝元でもあるのがこの日比谷です。形式上は有楽町マリオンにあった「日劇」の後継となる映画館で作品の舞台挨拶などもよく行われる旗艦劇場としてオープンしたこともあって内装はかなり凝っています。宮殿と銘打ってるだけありとにかく開放的。
画像引用:プレミアシートも!東京ミッドタウン日比谷の映画館レポ|レッツエンジョイ東京 (enjoytokyo.jp)
窓からは日比谷公園をはじめ、皇居、大手町、霞ヶ関などといったビル街なども一望できます。ちなみにこのTOHOシネマズの上にある東京ミッドタウン日比谷の屋上庭園はより開放的ですので行ってみる価値はあるかと思います。
内装だけでなく鑑賞環境も気合が入った作り。
画像引用:TOHOシネマズ 日比谷:施設紹介 || TOHOシネマズ (tohotheater.jp)
旗艦劇場として作られたこの映画館、当然外面だけでなく中身もしっかりこだわって作られています。
この映画館一番の目玉設備ともいえる「スクリーン1(TOHOシネマズプレミアムシアター)」はコンサートホールなどで使用されているスピーカーを映画館のスクリーン用に最適化して採用されています。ゆえにミュージカルやライブ映画などで大いに真価を発揮するスクリーンともいえるかなと思います。またこのスクリーンの音響監修には「LOVE PSYCHEDELICO」NAOKI氏がチューニングを行っています。映画館の音響はどうしても座っている場所によって音のタイムラグが出来てしまうものなのですが、NAOKIさんは相当耳が良いらしく10万分の1単位の音のズレも分かって直せるとか。
またスクリーン4には「IMAXデジタルシアター(12.1ch)」があります。残念ながら導入時期の都合もあり4Kレーザーを採用している”IMAXレーザー”ではないのですが、山手線東側の貴重なIMAXシアターではあります。
また他にもJBL社の新たなフォーマット「スカルプトサラウンド」やクリスティ社の「ヴィヴ・オーディオ」などスクリーンによって様々な音響フォーマットを採用しているのも面白いと思います。
2.映画館なのに滝がある?!「TOHOシネマズ六本木ヒルズ」
画像引用:TOHOシネマズ 六本木ヒルズ | 麻布エリア|すてきな街を、見に行こう。 (mec-h.com)
六本木という、都心の中でもさらに一等地ともいえる立地にある映画館です。その名の通り六本木ヒルズ内にあるシネマコンプレックス。2018年に日比谷ができる前は日劇と揃って作品の舞台挨拶をよく行っており、現在もその一面を持つ旗艦劇場の1つです。
この映画館がオープンしたのは2003年のことで、都心部としてはその当時コマ劇場など単館系が多く存在した中でのシネコン黎明期に開業しました。また開業した当時はTOHOシネマズではなく『ヴァージンシネマズ(VC)』という違うブランドとして開業しました。(その後、東宝がVCを買収してTOHOシネマズに至る)
そんな旧ヴァージンシネマズの映画館ということもあり、現在のTOHOシネマズとは少し異なるような派手な内装も見どころです。
日中も良いけど、夜の内装は雰囲気あって格別!
画像引用:ふたりの距離が縮まる♡ 六本木ヒルズの王道デートプランをご紹介!|ちくわ。 (chiku-wa.jp)
TOHOシネマズ六本木ヒルズには写真のとおり、人工ではありますが滝でお出迎え。まあ他の映画館では私は少なくとも見たことないですねw
画像引用
六本木の映画館「TOHOシネマズ六本木ヒルズ」の魅力を大紹介! | aumo[アウモ](一枚目)
TOHOシネマズ六本木ヒルズ | 六本木ヒルズ - Roppongi Hills(二枚目)
この映画館は下層と上層にそれぞれスクリーンが設けられており、上層のスクリーンへ向かう際に通るこのゲートのような通路は行ったことがある人なら印象に残っている人も多いでしょう。異世界へ誘うようなこの演出は他の映画館では中々ないでしょうね。
そして通路を抜けると上層のスクリーンの入口が集まる宇宙船のようなスペースに至る。こちらにもコンセッションがあるのですが、こちらを目当てにしていると営業しておらず結局下まで買いに行かなければいけなかったりするのもあるあるだったりします。
目玉は横幅20m超えの都心最大級の巨大スクリーン
画像引用:TOHOシネマズ六本木ヒルズ | 六本木ヒルズ - Roppongi Hills
この映画館の目玉は「スクリーン7」の巨大スクリーン。立体音響システム『ドルビーアトモス』にも対応しており、横幅20m超えのスクリーンは都内最大級、都心部としてはIMAX除く通常スクリーンとしては最も大きいはずです。
またこの映画館にはMX4D(スクリーン8)を除くすべてのスクリーンに革張りの座席『プレミアボックスシート(追加料金1,000円)』なるワンランク上のシートがあります。またスクリーン7のみ電動リクライニングシート完備でさらにグレードの高い『プレミアラグジュアリーシート(追加料金3,000円)』があります。
デートなど重要なタイミングに利用してみるのも良いかもしれませんね。
3.古都らしい和のエッセンスが凝縮!「TOHOシネマズ二条」
画像引用:#32 TOHOシネマズ二条|ヨーロッパ企画の京都案内所 (europe-studio.net)
TOHOシネマズ二条は京都市中京区に構える映画館です。それゆえ映画館ながら古都・京都を彷彿させるような日本庭園のような凝った内装になっており中々興味深いです。関東の人間なので行ったことはないですがいつか京都観光ついでに行ってみたいですね。
画像引用:ブログ | 高野竹工|竹|京都 (takano-bamboo.jp)
壁面には実際の竹を使用しており、「竹林」をイメージした趣となっており和のエッセンスが詰まっています。繰り返し言いますが、ここは美術館ではなく映画館ですw
画像引用:TOHOシネマズ 二条 クチコミ・アクセス・営業時間|二条・烏丸・河原町【フォートラベル】 (4travel.jp)
そして少しわかりづらいですが、通路中央に線のように赤くライトアップされているのはなんと『枯山水』(実際に埋め込まれてるようです)
目玉は京都府内唯一の「IMAXデジタルシアター」「プレミアスクリーン」
画像引用:いつも行く、京都の映画館②TOHOシネマズ二条。: 朝は知恩院でラジオ体操!(の気分):by行者橋 渡 (webry.info)
TOHOシネマズ二条の目玉ともいえるのが京都府内唯一の「IMAXデジタルシアター」ですかね。ただ非レーザー(5.1ch、2K)ですので改修してくれれば周辺の映画好きの方々にとってみればありがたい感じにはなりそうですね。
そしてもう1つの目玉が「プレミアスクリーン」ともいえるでしょうか?このプレミアスクリーンは旧ヴァージンシネマズ(グループ)が航空業界でも名を轟かせていたということもあり、飛行機のファーストクラスをコンセプトとしたリクライニングシート完備のスクリーンでした。かつてはそういう事情もあり追加料金も設定していましたが現在は通常料金で開放していることもあり、全国的に更新時期に合わせて淘汰傾向にありつつある貴重なスクリーンですね。(2021年11月現在)