映画好きの気まぐれ日記

映画館について気分で色々書いてます。連日更新もあれば全く更新しない時期がありますのでご承知おきを。

大人の事情で2024年秋まで1年以上の長期休館?「MOVIX八尾」に何が起こっている?

『MOVIX』や『ピカデリー』の屋号で知られる松竹系の映画館チェーンである松竹シネマプレックスシアターズ(以下、SMT)。

そんなSMT系の映画館でもドル箱映画館とも言えるのが大阪府八尾市にある「MOVIX八尾」ですが、今年の夏の台風の影響で2023年12月現在も休館中です。

 

2024年秋まで閉館決定、もはや台風の影響だけではない?

本来は今年中に営業再開予定だったのですが、先日公式より発表された情報によると2024年秋まで休館が決定したようです。

www.smt-cinema.com

 

休館理由は「今夏の台風の影響」だが...

映画館が入居するアリオ八尾のサイトによると「台風の影響で屋上(映画館)の屋根が破損して浸水してしまった」とのことですね。ちなみに映画館の真下にある本屋「丸善」も現在同様の理由で休業中のため如何に被害が大きかったかが分かります。

ちなみに被害状況は八尾の方が遥かに上でしょうが、2019年に天井部分が破損していたTOHOシネマズ日本橋では約1ヶ月間休館していました。

とはいえ台風の影響で屋根が吹っ飛んだにしても流石に1年以上の長期休館は今までの他の劇場の事例を考えてもあまりに長すぎるような気はします。

どうやら他の「大人の事情」がある模様...?

yao.ario.jp

 

「アリオ八尾」の定期借地権が24年11月まで結んでいるらしい?

 

MOVIX八尾が入居する大型ショッピングモール「Ario八尾」は文房具などで知られる「コクヨ」の八尾工場跡地に出来た商業施設であります。このため現在もこの土地に関してはコクヨが所有権を持っています。

あまり建築関係には詳しくないので素人調べですが、定期借地権というのは「予め契約期間を定めて、期間が満了したら更新することが出来ない」とのことです。アリオ八尾に関しては土地の所有元のコクヨと20年間契約ということで24年11月まで結んでいるらしく、その後はコクヨの考え次第ではアリオ自体が閉館して建物自体も更地にせざるを得ない可能性がかなり高いということですね。

簡単に言えばMOVIX側が急ピッチで修繕して営業再開したとしても、24年11月以降「アリオ八尾」自体の存続出来るかがかなり怪しいため、テナントの1つでしかない映画館も否応なしに閉館に追い込まれる可能性が高いということですね。大金払って修繕したとしても1年も営業できずに閉館せざるを得ないこととなればビジネス的にはナンセンスでしょう。

このためMOVIX八尾の長期閉館については「結構詰んでねえか?」とはネット上では言われていますね。

アリオとコクヨで今後について交渉が続いている?

しかし、アリオ八尾が定期借地権に基づいて来年末までに閉館(および解体)決定しているならMOVIX側も敢えて休館延長とはせず、スパッと閉館決定という対応にしていると思うので、実はまだその辺は纏まっていないのでは?と筆者個人的には感じます。

上記に工場閉鎖時の跡地の活用方法ということで「定期借地権」で事業者を公募するとは記載はしていましたが、実際に双方で結んだ条件がこれではないとか、コクヨ次第では建物を解体せずそのまま再契約出来るという可能性も無きにしも非ずなので...

 

まとめ

今回の話の要点をまとめるとこんな感じでしょうかね。

  • 今夏の台風7号の影響で天井が大きく破損して「MOVIX八尾」が長期休館中
  • 加えて定期借地権問題で来冬以降の「アリオ八尾」自体の存続が怪しい?
  • 修繕したとこですぐ閉館になったら意味ないのでMOVIXは来秋までアリオ側の対応を様子見?

松竹サイドとしては同チェーンの中でも有数の観客動員を誇る映画館ですので中々手痛いでしょうし、地元の人も近隣のシネコンがなくなるといざとなると不便でしょうしなんとか良い感じの方向に纏まると良いですがね...。