乗降客数が増えた駅・減った駅【その1/東急電鉄・京王電鉄編】

早いところだと既に昨年度(2019年)の乗降客数を発表している鉄道会社もあります。(主要なところだとJR東日本は毎年7月初めに発表)

ただ既にこれらの値が発表されている「東急電鉄」「京王電鉄」をみても明らかに新型コロナウイルスによるテレワーク推進の影響も受けているのか前年度より減少している駅が多く見受けられました。

 

1.乗降客数が増えた駅

実際、2018年度より今年度の2019年度の方が乗降客数が増加したという駅はかなり少ないです。東急だと17駅(全87駅/世田谷線を除く)京王は13駅(全69駅)のみとなっています。

 

1)南町田グランベリーパーク駅(東急における最大の増加率)

2018年度:30,209人/2019年度:40,084人(32.7%↑)

 

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前年度と比較しても約1万人近く利用客が増加しています。東急と京王のなかではここまで顕著に増えたのはこの駅がダントツでしょう。

ただ利用客増加の理由は単純で2018年度中はリニューアルによって一時閉館していた、駅の名前の由来ともなっている直結のショッピングモール「グランベリーパーク」(旧:グランベリーモール)が19年11月に開業したためです。グランベリーパークのデベロッパーでもある東急がわざわざこの駅を改称かつ全時間帯急行停車駅に昇格させたぐらいですからかなり気合が入っていたこともうかがえます。

 

2)神泉駅(京王における最大増加率)

2018年:11,092人/2019年度:11,092人(2.1%↑)

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/30/KTR_Shinsen_station_North.JPG/1200px-KTR_Shinsen_station_North.JPG

 

京王電鉄における前年度比較で意外にも最も利用客の増加率が大きかったのが渋谷駅のお隣にある神泉駅。高級住宅街としても名を馳せる「松濤」の最寄り駅でもあります。

この駅は元々渋谷駅に近いという立地柄、朝ラッシュ時にこの駅で降車して夕ラッシュ時は渋谷駅から乗車して帰宅するという人も多いため、乗車客<降車客と偏りのある駅だそうです。(byウィキペディア

 

 

2.乗降客数が減少した駅

前述の通り、昨年と比較して今年度は利用客が減少した駅がほとんどです。

そのなかでも特に減少率が大きかったのが以下の2駅でした。

 

1)恩田駅(東急における最大減少率)

2018年度:854人/2019年度:827人(3.2%↓)

https://www.tokyu.co.jp/image/railway/img/96_img01.jpg

 

そもそも恩田駅というのは東急電鉄のなかでも最も乗降客数の少ない駅です。ただしこの恩田駅が所属する「こどもの国線」は定期利用客を計上していないため実数よりは少ない数値となっています。

そんな駅が最も前年度と比較して減少率が高かったというのですが駅周辺には何があるのでしょうか?

東急の車両工場がある

この駅周辺にはこういっては失礼ですが定期外からわざわざ来るような施設等は特に何にもないようです。ただし東急電鉄長津田車両工場」がすぐ近くにあります。すなわちこの恩田駅というのは東急社員のために作られたと言っても過言ではない駅です。

この駅が東急電鉄内で最も乗降客数の減少率が高かったのは、新型コロナウイルスの影響が大きくなりだした3月中の東急社員の出勤数が減少したのでは?と推測することもできます。

 

2)府中競馬正門前駅(京王における最大減少率)

2018年度:3,229人/2019年度:2,922人(9.5%↓)

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/19/Fuchu-Keiba-Seimon-mae-Station_20120506.jpg

 

この駅もまた東急の恩田駅同様に京王電鉄における最も乗降客数の少ない駅にして最も減少率の大きかった駅であります。名前の通り東京競馬場」の最寄り駅となっています。そのため競馬場でイベントがあると盛り上がる駅ですが普段はひっそりとした駅となっています。

駅周辺は意外と住宅街でもありますが・・・

駅周辺は競馬場しかないわけでもなく住宅街が広がっています。ただこの駅は京王線の本線系統でもある府中駅」「東府中駅」とも隣接しているためわざわざこの駅を利用する必要があまりないという点もあり乗降客数としては伸びにくい要因となっています。また東府中駅からの支線扱いの路線のため本数が少ないのと始発終電が他と比較して遅いかつ早いというのも使い勝手が少々悪いというのもあるでしょう。

 

 

乗降客数に大きく影響が出そうな駅は・・・

東急の恩田駅、京王の府中競馬正門前駅といい、「定期での利用客」よりも「定期外での利用客」の方が多い駅がこういう事象が起きた場合大きく影響を受けることが多いです。というのも定期を持っている人が多いということはこんなご時世でも否が応でも普段通り働きに行かないといけない人もいるため急激に利用客が落ちるということはありません。

 

 

1)JR東日本

JR東日本では乗降客数ではなく「乗員客数(乗車客のみの値)」で公表されます。一般的には降車駅の利用客≒乗車駅の利用客という認識で良いので、「乗降客数≒乗員客数×2」という計算方法で良いでしょう。

JR東日本では「定期」「定期外」の利用客で値がそれぞれ公表されています。大体の駅が定期利用客>定期外利用客となっているのですが、中にはこれが逆転している駅もボチボチ見受けられる。後者に該当する主な駅として秋葉原」「上野」「仙台」「舞浜」「原宿」駅などが挙げられます。

特に舞浜駅に関しては乗降客数の内訳の7~8割が東京ディズニーリゾート(ランド・シー)利用客」という話ですので、3月から現在まで臨時休園中となっておりかなり影響を受けそうです。さらに2019年度はあくまで「~20年3月」までという扱いですのでせいぜい1ヶ月の話となりますが、20年度は少なくとも3か月間従来の2~3割の乗客しか利用しない状況が続きそうなので更に乗降客数の減少が顕著にみられると予想できます。

 

2)京成電鉄

京成電鉄の公表する「乗降客数」の情報ではJR東日本同様に”定期”と”定期外”利用客のそれぞれの値が公表されています。この中で定期外の利用客が多い主な駅は京成上野」「船橋競馬場」「成田空港/空港第2ビル」「柴又」駅などです。

他は大体定期外の利用客が多い理由は想像つくでしょうが、船橋競馬場駅だけ一応説明しておくと名前の通り競馬場があるのと日本最大級のショッピングモールららぽーとTOKYO-BAY」が所在するのが要因で定期外の利用客が多くなっております。

このあたりが大きく乗降客数に影響してくるものかと予想されます。