新宿は映画の街として”アップデート”出来るか?今後の新宿の映画館事情を占う。

現在、TOHOシネマズ新宿ではスクリーン10(IMAX®デジタルシアター)の4Kレーザー化改修工事を行っており同スクリーンの営業を休止している。まだ開業してから5年も経過していないわけですが何故このタイミングで改修を行っているのか?

 

1.「IMAX®デジタルシアター」の違いは?

一概にIMAXといってもいくつかの区分に分けることが出来る。グレードは1⇒4へと徐々に上がっていく。

109cinemas.net

  1. IMAX®デジタルシアター(5.1ch)
  2. IMAX®デジタルシアター(12.1ch)
  3. IMAX®Laser(シングル4Kレーザー/12.1ch)
  4. IMAX®Laser/GT Teachnology(ツイン4Kレーザー/12.1ch)

導入から5年以上経過しているようなIMAX【1】であることが多い。また導入から10年近くが経過している場所に関しては3へと改修されているところも屡々出てきています。

2015年に開業したTOHOシネマズ新宿IMAX【2】であり、このたび5年足らずで【3】へとアップデートされる。

そして今日の導入基準ともいえるのが【3】である。最近開業した「シネマサンシャインららぽーと沼津」、今月末に開業する「ユナイテッド・シネマ テラスモール松戸」等もこのIMAX®Laserに該当する。

最後に【4】が導入されているのが「グランドシネマサンシャイン(東京)」「109シネマズ大阪エキスポシティ(大阪)」の2館のみです。【1】~【3】との明確な違いは何と言ってもスクリーンの大きさ。高さは約18~19mとビル6階分に相当する迫力あるスクリーンだ。

【4】に関しては物理的に改修と言うのは建て替えでもしない限り不可能ですが【3】までは劇場側の余裕さえあれば改修することが可能なわけです。TOHOシネマズは近隣の【4】に該当する「グランドシネマサンシャイン」への対抗策としてのレーザー化改修も考えられそうです。

 

2.ドルビーシネマの新宿進出はあるか?

そんなIMAXの新たなライバルともいえるのがDOLBY CINEMA(ドルビーシネマ)」だ。日本国内では2018年11月のT・ジョイ博多を皮切りに現在は全国4館に導入されている。そしてつい先日、東京都内にも「丸の内ピカデリー」にオープンした。

www.smt-cinema.com

現在導入している運営会社は「松竹マルチプレックスシアターズ」「ティ・ジョイ」のみ。

現在ドルビーシネマの運営を行っている会社は松竹系の松竹マルチプレックスシアターズ(以下SMT)」東映系のティ・ジョイである。新宿ではそれぞれ新宿ピカデリー”新宿バルト9”がこれらの系列のシネコンである。

2022年には新宿エリアには新たなシネマコンプレックス(109シネマズ新宿?/後述)が開業するためいずれはテコ入れしないといけないのは確かでしょう。筆者的にはこの2館のどちらかがドルビーシネマの進出を果たしてくるのではないかと睨んでいる。

スクリーン的に余裕がありそうな「新宿バルト9」が濃厚?

SMTに関してはスクリーンサイズを公表していますのでドルビーシネマであるスクリーンのサイズをみてみると横14~15mは欲しいところかなという感じには見えますね。

新宿ピカデリーの場合、スクリーン構成を見てみると少々これらの数字に該当するサイズのスクリーンが無いというのも少々ネックかと思われます。仮に入れるとしたらスクリーン2の改修がバランス的にも濃厚な線かなと思われます。(スクリーン1を改修するとなると非ドルビーシネマ作品に充てるまともな大箱が無くなってしまうためバランスが崩れてしまう)

 

  • スクリーン1(580席):17.20×7.20m
  • スクリーン2(301席):13.00×5.50m
  • スクリーン3(287席):12.80×5.30m
  • スクリーン6(232席):10.80×4.50m

ただし観にくい席は設けないというドルビーシネマのコンセプトのもと、実際に導入された上記2館では改修前から200席近く減っているためスクリーン2を改修したところで座席が殆ど無くなってしまうのではないかと言う恐れもあります。

よって新宿ピカデリーのドルビーシネマ改修は向かないのではないかと思われます。

 

一方の新宿バルト9に関しては厳密なスクリーンサイズは非公表である。ただし座席の配分に関しては1つをドルビーシネマとして改修してもバランスが崩れない構成であるとは言えるかと思います。仮に入れるとするとシアター9の改修が現実的な線ではあるかなとは思います。ドルビーシネマ非対応作品に関してもシアター6が大箱として対応できるのでそこまでバランスを十分に保てるとも言えます。

  • シアター9(429席)
  • シアター6(405席)
  • シアター8(251席)
  • シアター5(226席)

やはりどちらかと言えば新宿バルト9の方がドルビーシネマ進出の可能性はこういった面でも可能性は高いのではないかと思えます。

とか言っていてどちらにも導入されないという可能性も十分に高いのでただの妄想にすぎませんがね・・・。

 

3.「4DX with ScreenX」の新宿進出はあるか?

「4DX with ScreenX」はその名の通り、体感型アトラクションシアター「4DX」とマルチプロジェクション上映システム「ScreenX」が融合された更なる体感型シアターである。

現在「グランドシネマサンシャイン」「シネマサンシャインららぽーと沼津」の2館のみに導入されており、11月には「109シネマズグランベリーパーク」に導入されることが決定している。

www.cinemasunshine.co.jp

「ScreenX」の浸透が浅いのもまだまだ導入されにくい要因の1つか。

2019年7月のグランドシネマサンシャインの開業に伴い日本初上陸した設備でありますが、現在導入がされているのは佐々木興業(シネマサンシャイン東急レクリエーション(109シネマズ)のみである。

というのもそもそも「ScreenX」の日本国内での浸透が浅いのも要因の1つでないかと思われる。4DXに関しては地方中心の中小興行会社等でも導入されている現在ではメジャーな設備ともいえますが、ScreenXに関してはまだまだともいえる。

2022年開業予定の「109シネマズ新宿(仮称)」まで導入はされなさそう?

というのも現在新宿にある3館いずれも4DXを導入する予定がなさそうな運営会社ばかりのためである。

まず、新宿はじめTOHOシネマズは既に4DXのライバルともいえる米国が開発した4D上映システム「MX4D」を採用している。「4DX with ScreenX」は共に韓国の会社で開発されたシステムだからこそ実現できたコラボ設備ともいえる気がするのでMX4DとScreenXがタッグを組むということは到底考えられないためまずありえないでしょう。

次に新宿ピカデリー擁するSMTはそもそもIMAX、4Dといったベタな特殊上映システムの導入実績がない。それゆえドルビーシネマの採用が衝撃的でもあったわけではありますがそんな経緯もあるのでこちらも導入するとは到底考えられないでしょう。

最後に新宿バルト9。こちらは東映系と言いつつもTOHOシネマズも共同出資するシネマコンプレックスであるためか系列としては「MX4D」が導入されている。そのためこちらに関してもそもそも4DXすら改修して導入されるとは到底考えにくいでしょう。

・・・となると導入されるとなると「109シネマズ新宿(仮称)」に目玉設備として導入される可能性が一番可能性としては高いのではないでしょうか。ただそもそも3年後にこの設備がまだまだ健在かは分かりませんが。

 

4.「109シネマズ新宿(仮称)」の目玉設備は何になる?

3年後の2022年に開業予定の「109シネマズ新宿」ですが、流石に大手シネコン系が1つの街に4社集結するというのは新宿が初でしょう。これだけ揃えば特殊上映もある意味争奪戦となって来るのも間違いない。

IMAX」は1つのエリアに1つのみと言う暗黙のルールがある?

厳密なソースはないため真相は不明ではありますがこんな暗黙のルールがあるとされています。確かに全国的に見ても1つの街のエリアでIMAXシアターが隣接しているところはないのです。ただ新宿と池袋自体は5kmも離れていませんし実際あったとしても定義はガバガバだったりしてなんて思ったり思わなかったり・・・。

とはいえ基本的にIMAXはサイズを見て映画館を選ばれないようにスクリーンサイズを絶対公表しないという徹底ぶりですし、既存のIMAXがあるTOHOシネマズと隣接して109シネマズがIMAXを導入するなんてのはまずないんだろうなと思います。

正直3年後のトレンドが何になっているかは予想できない。

近年はテレビでは体感できない映画館ならではの体験をコンセプトに「4D」「IMAX」「ScreenX」「DOLBY CINEMA」等といった特殊上映が続々と進出している。3年後にはまだ国内には進出していませんが「ソニーデジタルシネマ」「THX Ultimate Cinema」等といった新たな特殊上映システムが進出しているかも・・・?

ソニーデジタルシネマ等についてはまた今度詳しく。

 

さいごに

現在、「グランドシネマサンシャイン」の登場でIMAX、4D、ScreenX、DolbyーAtmos等といい一気に最新スペックが進出し、来夏には新たにTOHOシネマズが開業する池袋が都内随一の「最先端の映画の街」として君臨しつつある。果たして新宿は既存の3館+開業予定のシネマコンプレックスで最先端のスペックへとアップデートすることは出来るか。