鑑賞料金値上げはあまり関係ない?!令和最初の映画業界が好調なワケ。

 

2019年5月1日に新元号・令和となったと同時に、映画業界では翌月・6月1日より”TOHOシネマズ””松竹マルチプレックスシアターズ(MOVIX/ピカデリーなど)””ティ・ジョイ””109シネマズ”といった多くの映画館の系列で鑑賞料金が再び値上げとなりました。この話題はネット上でも上がり

「世界的に見ても高いのにまだ料金値上げするのか?」

等といった疑問の声も挙がった。

 

ところがどっこい。値上げなど関係なく映画業界は好調。

鑑賞料金引き上げに伴い更なる観客動員減少に繋がるのではないか?という見方もされていましたがそんなことはなかった。昨年と比較してもかなり好調です。というのも今年はとても豊作と言える年となっているのですよ。

値上げ第一号となる週には主な作品としてゴジラ キング・オブ・モンスターズ」が控えていました。こちらは公開3日間で約9億を稼ぐロケットスタート

加えて今年は「コンフィデンスマンJP」「名探偵ピカチュウ」「キングダム」「名探偵コナン」「アベンジャーズ エンドゲーム」等といった興行的にも既にヒットと言える作品が多いのも強みですね。

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一方の昨年はというと・・・。

昨年の同週は「デッドプール2」が新作として登場しており公開3日間で約5億は稼いでいるものの他の作品があまり伴っていなかった。というのも昨年は「名探偵コナン ゼロの執行人」以外が割と不調と言える状況であったためです。個人的な意見としては7位の恋は雨上がりのようには結構面白かったですけど残念ながらあまりヒットはしませんでしたね。

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この結果からとれる考察として

一言で言えば

「観たいと思える作品があるか否か」

ってことが肝心になって来るということですね。まぁ誰もが考えれば分かってはいたことですが昨年と今年を比較してみれば一目瞭然でしょう。実際値上げしても100円ぐらいしか変わらないとも取れますし「面白そう~!」って思ったら観に行っちゃう人も多いのではないでしょうか。

 

そして今週(6月第2週)には「アラジン」が到来!

今週は実写版「アラジン」が封切となります。各映画館の予約状況をみてもかなり座席が埋まっていると見受けられるのでこの作品もかなりのヒットが予想されます。私も既に観て来ましたが中々面白かったですしまだまだ伸びるのではないかと思います。

そしてこの夏は記録的ヒットとなった”君の名は。”の新海誠監督最新作である「天気の子」トイ・ストーリー4」をはじめとする近年でも稀な超大作ラッシュが控えていますので更なる映画業界の高稼働が期待されるでしょう。

 

大前提に学生料金はどこも料金を引き上げてはいない。

そもそも一概に値上げといってもどのように値上げされているのかあまり映画を見ない人は分からない人も多いのではないでしょうか。簡単に一例を挙げていきます。

1.TOHOシネマズ

  • TOHOシネマズ全館の一般料金1800円⇒1900円に引き上げ
  • 「ファーストデー」「レディースデー」などのサービスデーを1100円⇒1200円に料金引き上げ
  • レイトショーに関しては引き上げなし
  • 学生料金の値上げはなし

プレスリリース:https://www.tohotheater.jp/pdf/190318e.pdf

 

2.松竹マルチプレックスシアターズ(MOVIX/ピカデリーなど)

  • レイトショーはじめ各サービスデー料金を100円値上げ
  • 新宿ピカデリー/丸の内ピカデリーのみ一般料金を1800円⇒1900円に引き上げ(それ以外の系列映画館では値上げは行われない)
  • SMT会員クーポンに関しての料金引き上げは無し
  • 学生料金の値上げは無し

www.smt-cinema.com

 

3.ティ・ジョイ(T-JOY/バルト/ブルクなど)

  • 一般料金を1800円⇒1900円に引き上げ
  • 各サービスデーを100円値上げ
  • 学生料金の値上げは行われない

kinezo.jp

 

4.東急レクリエーション(109シネマズ/ムービル)

  • 一般料金を1800円⇒1900円に引き上げ
  • 各サービスデーを100円値上げ
  • ただしレイトショーの値上げはなし(二子玉川のみレイトショー廃止)
  • グッドモーニングショーの廃止(箕面のみ)

109cinemas.net

 

※なお大手シネコンイオンシネマ」「ユナイテッド・シネマシネプレックス」に関しては現時点での料金値上げは行われていませんが10月の増税に向けて10月までに他社同様に追随していくものかと考えられます。

 

一通り値上げの詳細を挙げていきましたが1つだけ共通することがあります。それが

学生料金の値上げは4社ともに行われていない

ということです。要するに映画館的には「人件費や設備コストもかかるし値上げはしたい、でも将来的なことを考えると現在学生の人が大人になっても長々と映画館まで足を運んで観に来てほしい。」といった意図も込められているのではないか?と個人的には推測しています。

 

この学生世代の待遇措置は大手シネコンだけでなく、映画ファンからは評判も名高い単館系シネコン「立川シネマシティ」でも策が取られています。簡単に内容をまとめると以下の通り。

ccnews.cinemacity.co.jp

  • 24歳以下のシネマシティズン(会員サービス)の会費を大幅値下げ【会員特典として平日1000円/土休日1300円で鑑賞可、WEB先行予約可、飲食物割引など】
  • 夫婦50割引やシニア割引の廃止【ただし60歳以上の会員は暫く割引サービスあり】

元々会員サービスありきの映画館ではありますが夫婦や年配の方にとっては中々シビアな変更内容ともいえます。ところが賛否両論でありつつも割と好意見もよく見かけます。

もちろん全世代に受けるのが一番ではありますが、今後は如何に若い世代を取り込めるかが映画業界にとっても重要になって来るのではないかと思います。

 

今後はどうなっていく?

普段なら閑散期と言われるこの6月ですが洋画ハリウッド大作が「ゴジラ」「アラジン」「メン・イン・ブラック(MIB)」「X-MEN」「スパイダーマン」と毎週のように続いている。邦画も今年は最大手の東宝を筆頭にアニメ作品が多くアニメイヤー?ともいえるラッシュが続いています。

夏休みまではこの盛況ぶりは長々と続いていくでしょう。問題は秋がちょっと大作不足ですので少々勢いが落ち着きそうな気はしますがそれでもあまり値上げの影響を受けることなく従来通り淡々と動員していくのではないかと思います。